「おかあさん て つなご」

ナツは道を歩く時、必ず私と手をつなぎたがります。
安全な広い歩道でも、しっかり私の手をつかんで離しません。

周りのお友達が2、3歳の頃、「しっかり手を握っていないとどこ行くか、危なくてしょうがないのよ~」とお母さん達がこぼしてましたが、私は、ナツの手をぎゅっと握ってたことなんてありません。ナツが絶対放してくれないから。
多分不安なんだと思います、一人で歩くことが。

小さいうちは走って行ってしまうこともないし、安心なのでそれで良かったのですが、いつになったら一人で歩けるようになるのかなぁと思い始めました。
今は私と一緒に登下校をしていますが、いつかは一人で登校できるようになって欲しい。

学校まで5分ほどで簡単な道なので、行き方は覚えている。
信号も私に頼っていて促されるまで渡り始めないが、赤は止まれ、青は進めはわかっている。
しかしそもそも一人で歩くことができなくちゃ、一人登校は無理。

中学校の特別支援学級は、一人で登校できることが入学の条件と聞いたので、まだ入れることを決めたわけではないですが、すぐには無理でも、小学校を卒業するくらいまでには一人登校できればいいなぁと思っていました。

それにはまず一人で歩くことから。
学校の帰り道に、私はナツの後ろに付いて、先に歩かせてみました。
なかなか足が進まないので、「後ろにピッタリくっついてるから怖くないよ」と声を掛けるのですが、ナツは私を振り返り、情けない顔で「おかあさん て つなご」。

「一人で歩いてみようね~」と言うとしぶしぶ歩きだしますが、すぐに振り返って手をつなぎたがります。
先に歩くのが嫌なのかと、横に並んでみましたが、すぐに私の手をつかんできます。
その手を何度はがしても、腕をつかんできたり、上着のすそをひっぱったり、バッグの肩ひもを握ったり。
どうしても一人で歩くのは嫌なようだ。

車通りもそう多くない歩道を歩いているだけなのになぁ。
何がそんなに不安なんだろう。
私たちには何でもないことのように思えるけど、ナツにはナツなりの理由があるのかな?
車や自転車が迫ってくるような気がするのかな?
音に敏感だから、私たちが感じる以上にうるさく思うのかな?
ぶつかりそうで、すれ違う人が怖いのかな?
ナツは体の使い方がまだぎこちないので、向かってくる通行人や自転車を、さっとよけられず、立ち止まって固まったままやり過ごすのも確か。

実はナツを一人で歩かせたのは、一人で歩けるようになって欲しいと思ったのとは別に、もう一つ理由がありました。
ナツは私の手にぶら下がるようにして歩くので、すごく重いのです。
私はナツを引っ張りながら歩いているようになって、ものすごく疲れる。
体が大きくなった分、ますますしんどい。

しかし数日頑張ってみたけど、一向に離れる気配がない。
少しずつ1人で歩くことに慣れさせなければ、一人歩きできるようにならないんじゃないかと思っていましたが、不安が増してしまって、ますます固執してしまったら逆効果。
ナツのほうの準備ができていないのなら仕方がない。

もうこうなったら、「おかあさん もういいよ」とナツから言い出すまで、手をつなぎ続けるぞ!と決めました。
ナツにとことん付き合います。
もう充分、もう私は大丈夫というまで思う存分手をつないだら、いつかきっとナツのほうから離れる日が来るんじゃないかと思います。
子どもは小さい頃にしっかり甘えさせると、きちんと自立できるようになると言いますもんね。
子どもが求めるうちは、応じるべきなんでしょうね、重いけど。

でも、本当に「もういいよ」と言われた日には、もしかしたら淋しくて泣いちゃうかもね。

by mineyom | 2011-02-07 18:02 | 育児