ナツ 修学旅行へ行く 飛行機編

ナツは飛行機が苦手です。
音に敏感なので、飛行機に乗ると「うるさい、うるさい」と言って、すごく嫌がります。
そんなナツが一人で飛行機に乗る。
修学旅行で不安なことの1つでした。

ナツが最初に飛行機に乗ったのは、生後2か月の時。
日本で里帰り出産をして、シンガポールに戻る時でした。
その後、日本への一時帰国や旅行で、何度となく飛行機に乗りましたが、ナツはおっぱい大好きっこだったので、離着陸の時におっぱいを飲ませれば、何の問題もなく乗ることができました。
それが2歳半を過ぎたある時、突然飛行機がダメになってしまったのです。
今まで全く大丈夫だったのが、急に「みみがいた~い」と騒ぎだして。

ナツは3歳の誕生日までおっぱいを飲んでいたので、その時もおっぱいはまだあったのですが、突然の拒否。
ジュースも拒否、飴もダメで、突然の変貌に愕然としてしまいました。
今まで特に耳抜きを意識してさせてたわけじゃないのに大丈夫だったのが、何をしても受け付けず急に痛がるように。
あれって何だったのかな。
2歳半までは体の成長が遅くて、耳の中も完成されていなかったから、何も感じてなかったのかしら。

それからというのも、飛行機は苦労する乗り物に。
いろいろ対策考えて挑んでも、これならOK! というバッチリな解決策は見つかりませんでした。
そのうちナツが、自分でこれならなんとか我慢できるという解決策を見つけ出し、私の指を要求するように。
つまり、お母さんの指で、私の耳を塞いでくれ、というもの。
それから私は飛行機に乗るたび、自分の指をナツに捧げつづけました。

塞げばいいのならと、耳栓やイヤーマフとかも試してみたのですが、ダメでした。
どれをやっても完全に音がなくなるわけではなく、お母さんの指だから何とか耐えられるという、母の指という安心感がかなり重要ポイントだったようです。
日本‐シンガポール間の7時間のフライト中、ナツが眠った1時間以外はずっと押さえていたこともありました。
しかも手のひらで耳を押さえるだけじゃダメなんですよね~。
一番音が遮断できるのは指で塞いでもらうことだと分かっているようで、手抜きをしようとすると、即刻クレームが出ます。
正直、長時間だと、指がつりそうになりますよ。
斜めの態勢になってるから、腰も痛くなるし。
しかもパパに代わってもらえない。
ママじゃなきゃダメ。

特に夫はナツに厳しく、私がずっと押さえているのを「甘やかしている」と言い、耳栓とどこが違うんだ、耳栓あるんだからこっちにしろ、ママに押さえてもらうんじゃなくて、自分の手で塞げ、と言って怒るので嫌がられています。
夫には、物理的に音を遮断すればいいというわけではなく、心を落ち着かせるものが必要なんだということがわからないようです。

もちろん私だって、ナツが耳栓で納得できるのなら耳栓させますけどね。
これがいいと要求してて、それが叶えてあげられるのなら、してあげればいいと思うのですけどね。
飛行機の中という、非日常時だけのことだし。
しかも飛行機に乗るのは親の都合ですしね。
旅行に行きたいのも、日本に一時帰国したいのも私たち。
ナツは全然飛行機なんか乗りたくないのだから、それくらいしてあげてもいいと思うんだけどなぁ。

それでもナツも年と共に成長し、ここ1.2年は、私が耳を押さえるのは、離着陸の時だけで、あとは自分なりに対策するようになりました。
ある時、前の座席に入っているヘッドホンが使えると気づき、これを付けていると音楽が聞こえてきて気がまぎれる!ということを発見しました。
それからは飛行機に乗り込んだらすぐ、真っ先にヘッドホンを装着し、音楽を聴いています。
だいぶ楽になったなぁと思っていたところだったので、修学旅行もフライト時間が短いし、何とかなるかなと思っていました。

先生にも飛行機の音が苦手なこと、でも飛行機備え付けのヘッドホンで気を紛らわせることができることを話しました。
すると先生が、「ああ、でも修学旅行の時は余計な備品を置かないことになっているので、ヘッドホンないかもしれません」と・・・。
ええ~!あれが今のナツにとっての重要アイテムなのに~と不安がよぎりました。

まぁでも、たった1時間のことだし、多少うるさいと言うかもしれないけど、なんだかんだしているうちに目的地に着いちゃうか、ときっと何とかなるとあまり考えないようにしました。
先生にも、小さい頃は私が耳を押さえてましたという話はしましたが、それを先生にやって下さいとは言いませんでした。
私以外の人ではダメかもしれないし、さすがにそこまでお願いするのもね、と思って。
ナツには試練かもしれませんが、なんとか頑張ってくれ!
行かせると決めた以上、これも通る道だと、あえてそのまま送り出しました。

それでもやはり気になる飛行機の中。
3日目に空港に迎えに行って、元気に帰ってきたナツを労った後、先生に「飛行機どうでしたか?」と聞いてみました。

先生によると、行きの飛行機では、やはりうるさいのが嫌なのと、母がいない状況でどう対処していいのかわからなかったようで、涙がポロポロ。泣いてしまったそうです。
やっぱりそうかぁ。

しかし帰りの飛行機では。
自分の指でぎゅうっと耳を塞いで、最後まで泣かずに、じっと耐えたそうです。
それはきっと、私が一緒に乗っていたら、一生やらなかったろうことで。

さすがにこの話を聞いたときは、先生の前で泣きそうになってしまいました。
ナツ偉かったね。
よく頑張ったね。

自分で対処できるようになるってこういうことなんだな。
やはり私から離れて、一人で行動することって大切なんだな。
この修学旅行、本当に行かせて良かったと思いました。

by mineyom | 2014-07-03 18:01 | タイ生活 小学校