お友達パワー

ナツが保育園に行きだしてもうすぐ3ヶ月になります。
いろんな面で成長が見られるのですが、お友達との接し方もだいぶ変わってきました。
通い始めたころは、周りを見る余裕もなく、ただ自分の遊びだけに没頭していました。
周りを見ていないので、みんなと同じ行動が取れず、今何をするのかということも興味がありません。
集団の中でナツの弱さはこういうところかと実感し、どうしたらいいのかとジタバタしたりもしたのですが、通い続けていくうち徐々にナツは周りが見えるようになってきました。
ほんと母の心配なんてちっぽけなもので、焦る母はすぐにダメだと思いこんでしまうのですが、そんな気持ちなんか気付けば取り残されていて、少しずつ成長していくナツがいるのです。

ナツの視線が少しずつお友達に向いてくると、それを周りの子ども達も感じるのか、ナツに手を差し伸べてくれる子が多くなってきました。
お友達と手をつないで、元気に「朝の歌」を歌えるようになっているのを見たときには胸が熱くなってしまいました。

最近はナツをとっても気に入ってくれているお友達もいます。
「クラスの中でなっちゃんが一番好き」と言ってくれるAちゃん。「なっちゃんの顔可愛い!私なっちゃんの顔になりたい」と言って私を驚かせたNちゃん。「なっちゃんのホッペはどうしてこんなに気持ちいいの」と言いながらいつもナツのホッペをスリスリするMくん。
毎朝ナツが登園すると、お部屋から飛び出してきて、大歓迎してくれます。
最初はその勢いに飲まれ、されるがままで呆然としていたナツ。
みんなが元気いっぱいで勢いがあるので、抱きつかれてもオロオロするばかりでどうしていいか分らず、泣き出しちゃったりしていました。

せっかく好意を持ってくれているだからもっと上手くやれればいいのにと、もどかしく思っても、それはなかなか難しいこと。
焦らず焦らずと思っていたら、いつの間にかナツは慣れてきていたのか、戸惑いの色は消え、抱きついてきたお友達に笑顔でぎゅーっと抱き返したりするようになっていました。
受け止め切れなくて困ったときは、「いや」とちゃんと声に出して感情を表せるようにもなってきました。
しかしそこはまだ自己中心的なところもある3、4歳児。
「いやじゃないでしょー、大丈夫、大丈夫」とかなり強引で、ナツの抗議なんか聞いてもらえていなかったりしてますが(笑)。
それもまたナツの試練であり、成長の糧になるんだろうなぁと思っています。

この間は、下駄箱の前で自分の靴を指して「なっちゃんのー」。そしてその隣の靴を指して「ママのー」というので「それは違うよ」といったら「おともだちー」と言っていました。
今まで私はかなり意識してお友達という言葉を使ってきましたが、ナツの口から「お友達」という言葉が出たのは初めて。
「お友達」の存在が確実に根付いてきているんだなと思いました。

通い始めたころ、園生活の中で困っていたことの1つに、ナツがお友達の物を取ってしまうということがありました。
ナツには全く悪気はないのですが、周りをあまり見ていないので、お友達が使っていたおもちゃやお道具などに手を出してしまうのです。
実際持って使ってるものは、その子の物だとさすがに分るのですが、作ってちょっと脇に置いていたものだとか、いつくか並べてキープしてある道具を勝手に取ったりしちゃいます。
当然相手の子は「それ今使ってたの!」と怒るわけで、ナツにとってはなぜ怒られているのか分らず、しかもいいもの見つけたと思って手にしたものをすごい勢いで奪われるのですから、大泣きになってしまいます。
そんなことが続き、どうしたら分るようになるのかなぁと悩みましたが、これもまた経験をつんでいくしかないと「これはお友達のだよ」と根気強く教えていました。

しかし私の言葉より、お友達に怒られたことの方がインパクトがあったらしく、相手の顔をチラリと見て確認する素振りが見れたりと、少しずつ相手のことを意識するようになって来ていました。
そして昨日、ナツがバケツとシャベルを持って、大好きな砂遊びを黙々とやっていたところ、男の子がナツが何をやっているのかと興味を持って、脇から覗き込みました。
ナツは自分のバケツとシャベルが取られると思ったのか、いっぱい砂が入った重いバケツを懸命に持ち上げて、逃げるように少し場所を移動しました。
男の子は取ろうというつもりがあるわけではないので、どこ行くのと追いかける、ナツはまた焦って移動するということを2回ほど繰り返していました。

ナツがとられまいと自分のものを守ろうという意志を見せたのはこれが初めてでした。
今までは取られるがままで、いつも泣くばかり。
しかし今回は身をもって、大事なバケツとシャベルを守ったのです。
そのとき、取られたら嫌だという感情が強く沸いてこないと、相手も取られたらいやなんだという想像はできにくいのかなと思いました。
今まで私は「お友達のだから取ってはいけないよ」と言っていましたが、おそらくナツはいけないということは分っても、どうしてなのかピンと来ていなかったはず。
自分のが取られたら嫌だという気持ちが、他の子のも取ってはいけないという感情につながるのではないかと思いました。

やはり発達というのはバラバラにするのではなく、全てが一本の木のようにつながっているのだと思います。
根っこがしっかりしていないと、伸びてはいかないし、一部分だけ栄養をあげようとしたって、バランスが取れないのだと思います。
手っ取り早く、してはいけないことだけを教えても、そこまで感情が育っていないと本当の理解にはならないのですよね。
やはりその部分の成熟を待つのも重要なのだろうなと思いました。

それでもやっぱりお友達パワーってすごいです。
その底上げを、私と2人で接しているだけよりはるかに速いスピードでしてくれていると思います。
最初はどうなることかと思ったけれど、ナツはお友達と接すれば接するだけ、いろんなことを身に付けています。
これからもナツにとっては、試練も多いだろうけど、お友達を少しずつ意識するようになってきたナツには、それもまた楽しく思えるのではないかと期待する私です。

by mineyom | 2006-12-19 16:14 | 保育園