ポーテージプログラム

ナツは月に1回、ポーテージの指導に通っています。
ポーテージプログラムとは、アメリカで生まれた早期療育プログラムです。
1人1人の子どもの発達段階に合わせた個別プログラムで、家庭での取り組みを中心にしています。

3月までナツは区や民間の療育に通っていました。
しかし年長になるのと同時にそれを全てやめ、ポーテージだけ続けています。
ナツの保育園生活も2年目を迎え、ナツもだいぶ保育園の生活の流れがつかめてきました。
かなり落ち着いて過ごせるようになっていたので、その流れを崩してしまうのが勿体ないと感じるようになりました。
療育の日は、お昼が終わって、お昼寝の準備をしているころに迎えに行きます。
するとナツは、私の姿を見ても帰ろうとせず、みんなで寝るんだー!とばかり布団に潜り込もうとするのです。
いくつもの場所に通うのは混乱させることになるし、何よりも保育園が大好きなので、やはり好きな場所で過ごすのが一番伸びるのではないかなと思いました。
今は周りの子ども達の刺激を受けるのが、一番大切なのかなと。

正直、療育に通うのはナツのためでもあるのですが、私のためでもありました。
療育での指導を見て、接し方を学んだりしました。
そして、療育に通って頑張っているんだから大丈夫、という私の安心のためでもあったのです。
何かさせてないと、これでいいのかなと不安になってしまうんです。
今もきちんとした療育を受けてないのに不安を感じることもあります。
でもあれもこれもと欲張ると、どれも中途半端になってしまう気がしたので、ナツが一番楽しめる場所を選びました。

ポーテージで気に入っているのは、親が中心となり、家庭で取り組めるということです。
週に1回、数時間療育に通っても、やはり家で過ごす時間の方がずっと長く、そちらでの過ごし方のほうが重要です。

私はナツに何かを「教えよう」と思うと熱中しすぎてしまい、やる気のないナツにイライラし、親子でドツボにはまってしまうので、普段家ではあまり「教えないようにしよう」と思っています。
しかし、何も考えずにほったらかしにしておくわけにも行かず、少しでもナツが成長する接し方を求めています。
ポーテージは、それにピッタリなのです。

子どもの成長段階に合わせて、スローステップで課題が与えられるので、子どもも無理がなく少しずつ階段を上ることが出来ます。
私も今ナツに何が必要で、何をさせればいいのかよくわからないので、ぴったりな課題を与えられると、普段の生活の中で、それを心掛けながら接すればいいので気軽にできます。

例えば、年長にもなると数を読んだり書いたり、中には足し算の出来る子もいます。
それは自然に数に興味を持ち、身についたものだと思います。
ナツも1~10は言えるのですが、それは歌のようなもので、数の概念はありません。
自然に身につくということが難しい子ですから、工夫が必要です。
しかしどうアプローチしていけばいいのか分らずにいました。

するとポーテージで、「お菓子を1~3個、指でさして数えてみよう」という課題がでました。
最初は数える声と指が対応せず、上手く数えられませんでしたが、私も無理に取り組まず、お菓子をあげたときにやっていたら、3.4ヶ月で3までは数えられるようになりました。
具体的な課題がとてもありがたいです。
スローな小さな一歩ですが、また階段を1つ上がりました。

今月の課題は、まさにこれだ!と思うものが多かったので、少し長くなりますが、私の覚書のためにも書いておこうと思います。
ポーテージは5つの分野に分かれていて、それぞれに子どもに合わせた課題がでます。

【社会性】
・友だちの名前を呼んでみよう
ナツはまだ保育園のお友達の名前が出てきません。
何人か頭にはあるようなのですが、なかなか名前と本人が上手く結びつかないようです。
・何か取られたとき「だめ」と言ってみよう
ナツは自分が遊んでるおもちゃでも、守ろうとしないのでとられてしまいます。そして嫌だと意志表示が出来ないので、取り返すことも出来ません。本当は嫌でたまらないのに。
気が弱いので仕方がないのかなぁと思っていたのですが、将来社会に出て行くようになって、嫌だといえないのでは困る、だめと意思表示が出来るだけで全然違うということで、今のうちから拒否の意思表示が出来るようにしましょうと課題になりました。

【言語】
・男女のトイレのマークを見つけよう、男女の区別を話して聞かせよう
ナツはこの世に、男と女がいるということがまだ分っていません。自分が女の子だということもいまいち理解していないので、自分のことをしまじろうの影響で「ぼく」と言ってしまったりします。
今は髪型や服装では男女の区別が付きにくいので、トイレのマークが一番分りやすいとのことでした。
トイレに入るときに「なっちゃんは女の子だからこっちね」と声かけしていきます。
・2つの出来事を順番に話してみよう

【身辺自立】
・お金を使って簡単な買い物をしようジュースなら100円1枚、10円2枚、言われたお金をその数とらせて、自分でお金を払って買ってみよう
まずは自動販売機で。ゆっくりやっていても迷惑が掛からないし、ナツは自動販売機に興味津々なので。
お店でお買い物出来るようになるための、初めの一歩です。
まずは100円と10円の区別がつくようにならないとな~。

【認知】
・同じ色に塗ってみよう
ナツは勝手にぐちゃぐちゃ描くのは好きなのですが、お手本と同じにやるというのがとても苦手です。
でも小学校に行くと、お手本どおりに書きましょう、連絡帳に書き写しましょうということが多くなるので、今から少しずつ、自分の好きなようにやるのではなく、決まりを理解して行きましょうということでした。
ナツは認知が弱いので、この課題にはかなり時間が掛かりました。
しかし最近やっとトンネルを抜けたようで、何となくこうすればいいんだというのが分ってきた気がします。
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この公文のワークは気に入ったようです。
以前はどこを塗るべきかということも分っておらず、ぐちゃぐちゃにしていたのですが、枠の中を塗るんだということは分ってきたようです。
色も3色くらいの中からなら、正しい色を選べるようになってきました。
ただ、真ん中をちょこちょこ塗っておしまいなので、私が手を添えて枠内全部塗るんだよと一緒にやりました。
・数字を1つずつ押さえながら、20まで数えよう
ナツはお風呂で10まで数えています。しかし数字には興味を示しません。
エレベーターの階数ボタンの「1」をさして「これは?」と聞いても、「2!」とか「5!」とか適当です。
数字があまりにも入ってこないので、お風呂にポスターを貼って、数字を指差して、数字と数を対応させながら数えることにしました。
1年計画くらいで気長に行くつもりです。その次はひらがなだ~!
お風呂が嫌いになったらどうしよう。
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【運動】
・親指、人差し指、中指で持ってみよう
ナツは鉛筆も箸も、まだ握って持っています。
正しい持ち方の訓練です。
といっても持ったときに、そっと「こうだよ」と直してあげるだけですが。
しばらくそのまま使っていますが、気がつくと元に戻ってます。。。
・細い道を歩いてみよう、縁石の上を落ちないで歩いてみよう
ナツはバランスが悪く、まだ片足立ちが出来ません。
しばらく「片足で立ってみよう」という課題がでていたんですが、出来るようにならないので、更に小刻みに進むことにして、この課題になりました。

今月はどれくらい取り組めるかな。
必ず全部取り組むようにとか、1ヶ月のうちに出来るようにしてくるようにというわけでは全然ないので、出来る範囲で緩~く頑張っています。
しかし最近、小学校見学をし、急に就学が近づいた感じになって来て、このままではいかん、今こそ頑張らねばと、少しエンジンの掛かってきた母です。

by mineyom | 2008-06-09 15:36 | 療育